なんのために株式投資をするのか?手法より先に「目的」を決めるべき話
「なんのために株式投資をしていますか?」と聞かれて、すぐ答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。もちろん、大方の理由は「お金を増やしたいから」。それはその通りなんですが——じゃあ、いつまでに、どれだけ増やしたいのか? ここまで決めている人となると、ぐっと減る気がします。
今日は、銘柄でも手法でもなく、その一歩手前の「目的」の話です。
結論
投資で一番大事なのは、手法より先に目的(ゴール)を決めることだと考えています。
理由はシンプルで、投資にはリスクがあるからです。目的がブレていると、株価が下がったときに恐怖が、上がったときに欲が顔を出して、感情が判断を邪魔してきます。目的は、その感情に流されないための「錨(いかり)」のようなものだと思っています。
目的が決まると、手法が決まる
「いつまでに・どれだけ」を決めると、逆算で取るべき手段が見えてきます。
- 20年かけて老後資金をつくりたい → 時間を味方にできるので、長期の積立・分散が候補になる
- 10年で教育資金を上乗せしたい → ある程度の成長性と安定性の両立が必要
- 数年で大きく増やしたい → 相応のリスクを取る短期売買の世界になる
つまり、目的が決まる → 期間が決まる → 取れるリスクと手法が決まる → どこに投資するかが見えてくる、という順番です。逆に、この順番を飛ばして「流行っているから」と手法から入ると、自分の目的に合わないリスクを知らずに背負うことになります。
どれだけリスクを取れるか
もうひとつ大事なのが、自分のリスク許容度です。同じ「10年後に増やしたい」でも、途中で資産が3割減っても平気な人と、夜眠れなくなる人では、取るべき手法が違います。
- リスクをあまり取れない → 期間を長くして、分散でカバーする
- リスクを取れる → 短期・中期の手法も選択肢に入る
ちなみに筆者は、**投資の基本は「長期で分散」**だと思っています。一番の低リスクで、資産が増える可能性を残せる方法だからです。実際、私自身も土台はNISAでの積立と高配当株で、トレードはその上に乗せている位置づけです。
目的がブレると、感情が判断を間違わせる
目的が明確でないと、投資に「ブレ」が出ます。
- 長期のつもりで買った株が下がると、怖くなって狼狽売り
- 短期のつもりで買った株が下がると、「長期投資だったことにしよう」と塩漬け
- 周りが儲かっていると聞くと、目的に合わない銘柄に手を出す
どれも、判断の基準が「目的」ではなく「その時の感情」になってしまった例です。私自身、思い当たる経験がないとは言えません…。目的が明確なら、「この下落は20年計画の中の1年目の話」と冷静に受け止められるはずのところで、感情に主導権を渡してしまうわけです。
まとめ
- 株式投資の理由は「お金を増やしたい」でいい。ただし**「いつまでに・どれだけ」まで決める**。
- 目的 → 期間 → リスク許容度 → 手法、の順番で決まっていく。手法から入らない。
- 投資の基本は長期・分散。リスクを取れる範囲で、短期・中期を組み合わせる。
- 目的が明確なら、相場の上下に感情を揺さぶられても判断の軸がブレない。目的は感情への一番の対策。
投資はリスクがあるからこそ、「なんのためにやるのか」を最初に決めておく。地味ですが、これが一番大事だと考えています。