私が高配当株を買うときの「8つの条件」
高配当株投資というと「利回りが高い銘柄を買えばいい」と思われがちですが、利回りだけで選ぶと痛い目を見る、というのが筆者の実感です。今日は、私が実際に保有銘柄を買う前に必ずチェックしている「8つの条件」を整理しておきます。自分用の備忘録でもあり、今後このブログで銘柄を取り上げるときの前提にもなる記事です。
結論(8つの条件)
先にチェックリストを出してしまいます。
- 売上・利益が右肩上がりであること
- 営業利益率が10%以上が好ましい
- EPS(1株あたり利益)が右肩上がりであること
- 営業キャッシュフローが黒字であること
- 配当金が減配なく右肩上がりであること
- 配当性向が50%まで(高すぎないこと)
- 自己資本比率が40%以上は当たり前、できれば60%欲しい
- 現金が長期で増えていればなお良し
すべて「配当が長く続くか」を確かめるための条件です。ひとつずつ理由を書いていきます。
なぜこの条件なのか
1. 売上・利益が右肩上がり
配当の原資は利益です。売上と利益が伸びていない会社の配当は、いずれ無理が来ると考えています。過去5〜10年の推移を見て、多少の凸凹はあっても方向として右肩上がりかを確認します。
2. 営業利益率10%以上
営業利益率は「本業の稼ぐ力」。10%以上あれば、景気が悪化して売上が落ちても利益が残りやすく、配当を守る体力があると見ています。逆に利益率が数%しかない会社は、ちょっとした逆風で赤字に転落しかねません。
3. EPSが右肩上がり
売上が伸びていても、増資などで株数が増えていれば1株あたりの取り分は薄まります。EPSの推移を見ることで「株主1人あたりの稼ぎ」が本当に増えているかを確認できます。増配の持続力を測る意味でも重視しています。
4. 営業キャッシュフローが黒字
利益は会計上の数字なので、極端に言えば「見せ方」の余地があります。しかし現金の出入りはごまかしが利きません。本業でちゃんと現金を稼げているか、営業キャッシュフローの黒字は最低条件です。
5. 配当金が減配なく右肩上がり
過去に減配した会社は、また減配する可能性があると考えています。逆に、リーマンショックやコロナ禍のような局面でも配当を維持・増配してきた会社は、「配当を守る」という経営の意思が実績として証明されています。
6. 配当性向は50%まで
配当性向が高すぎる会社は、利益が少し減っただけで減配リスクが高まります。50%以下なら、利益が2割3割落ち込んでも配当を維持する余地がある。「たくさん配ってくれる会社」より「無理なく配れる会社」を選びたいのです。
7. 自己資本比率40%以上、できれば60%
財務の安定性そのものです。借金が多い会社は、金利上昇や業績悪化のダブルパンチに弱い。40%以上は最低ライン、60%あれば不況でも配当を守りやすい体質だと見ています。
8. 現金が長期で増えていればなお良し
最後はおまけに近い条件ですが、手元現金が長期で積み上がっている会社は、稼ぐ力と財務規律の両方が機能している証拠。いざという時の配当維持の「最後の砦」にもなります。
この方法のリスク・限界
- 条件を全部満たしても株価が下がらない保証はありません。 あくまで「配当が続きやすい会社」を選ぶ基準であって、株価の値上がりを約束するものではないです。
- 好財務・高利益率の銘柄は人気化しやすく、買値の利回りが物足りなくなりがちです。買うタイミング(株価水準)は別途検討が必要。
- 過去の実績は未来を保証しません。事業環境の激変(規制、技術転換など)で優良企業が転落する例もあります。買った後も決算ごとの点検は必須です。
- この基準は筆者個人のやり方であり、特定の銘柄や手法を推奨するものではありません。
まとめ
- 8つの条件はすべて「配当が長く続くか」を確かめるためのもの。
- 大きく分ければ「稼ぐ力(1〜4)」「配当の実績と余力(5〜6)」「財務の頑丈さ(7〜8)」の3グループ。
- 利回りの高さは入口にすぎず、続く配当こそが高配当投資の本体だと考えています。
次回以降、実際に保有している銘柄をこの8条件に当てはめて点検する記事も書いていく予定です。